親の呪縛 2

 今更ですが、親子・夫婦・恋人等の人間関係改善方法をSNSで調べて「そう言うことだったのか!」とわかったことが多くて、自分の子供の時にもこんなツールがあったらよかったなと思います。

私が子供の頃はは、本で知ったり、周囲の友達や大人に相談できなければ、解決の手がかりをつかむことも難しかったのだから仕方ないですね。

最近読んだ本で、東大教授の安冨歩さんの著書「生きる技法」はお薦めです。

そこで、安冨さんは「自立とは、多くの人に依存することである」と言っています。依存する先が少なくなればなるほど、従属してしまうのだと。信じられないことですが、輝かしい経歴の安冨さんでさえ、自己嫌悪に苦しんだと言うのですから、親との関係や学校、社会の中で、どんな人でも苦しんでいる可能性があるということもわかりました。

 

 友達がネットで調べてくれた次のような言葉があります。「子供の頃に出すことのできなかったマイナスの感情は体の中に溜まり続けて、やがて自分を中から攻撃を始める」

アダルトチルドレンは、依存症やうつ病になりやすいとも。

 

 身体の傷は改善したかどうか見てわかりやすいし、時間と共に癒されるものですが、心の傷は外からは分からない上に、原因も症状の出方も様々なので、どうしたらよくなるかが本当にわかりにくいです。でも傷ついた心を癒さないで進むことはできません。

 私自身は、学校や仕事に行けなくなったり、家事ができなくなったりするような症状は出なかったので、ただ愚痴を言っているだけの人間にしか見えなかったかもしれません。

 

 思春期は学校では優等生として振る舞っていましたが、頭の中では母親に馬乗りになって滅多刺しにしていました。

子供を産んだ時は、「ああ〜子供って何か芸(良い子にしている)をしなくても家に置いてもらえるんだ!」を初めて知りました。

子供たちが「これは嫌!」って言ってるのを聞いて、「ああ〜良かった!嫌と言えるんだ」とホッとしました。

 

私が40代になっても、親に対する怒りがどうしても消えなくて苦しんでいる時、「もういい大人なんだから、いつまでも親のせいにするのをやめたら?」と言われたことがあります。

自分でも頭ではそう思うんですが、心が泣き叫ぶのをどうすることもできませんでした。どうしようもなくて、カウンセリングに通ったのですが、もっと頑張れと言われてさらに追い詰められて死にたくなりました。一度家を出たものの、「明日の子供のお迎えどうするのかな」とふと思って、家に帰ってきたので、今日の自分があります。

 

七転八倒しながら、ずっと苦しかった。結局はその原因となる親と、さらに苦しみを追加するモラハラ元夫から離れたのが、自分が癒される劇的な方向転換になったのかなと思います。

今、苦しんでいる人に私が言ってあげられることがあるとしたら、自分を殺して、人が望むように振る舞おうとして、ただ我慢し続けても、行き着く先には何もないのです。ただ、気持ちを殺している苦しさが積もっていくだけ。

 

あなたを傷つける人から距離を置いて安全なところで、傷ついた自分をゆっくり休めて(実際に、私はびっくりするほど寝続けました)、親の意向や世間体など色々なもので包まれていて、奥の方で見えなくなっている自分の本当の気持ちを掘り出してください。

これからどうするかは、自分の本当の気持ちを感じられるようになってからしか考えられません。