ずっと離婚できなかった本当の理由

 私を見下したり、褒めると付け上がるから褒めないと言ったりする元夫に対して結婚当初からがっかりしていました。私は何て人を見る目がないんだろうとか、他の人と結婚していたら違っていたかもしれないと思っていました。

幸せでないのは元夫のせいだと思っていたし、離婚できないのは、親との確執があり、実家に戻れないから離婚もできないという思い込みと被害者意識に囚われていました。

 

 でも、冷静になって客観的に見たら、夫と話し合うという努力をして、改善が難しいと見切ったら離婚すればいいと考えるのが、状況を良くしていくことになるはずです。

とにかく、自分は悪くないと思いたい、自分の中にある問題点を認めるのが辛いという気持ちが状況を変えられない原因だったように思います。

 

 子供の頃から、自分が気持ちを抑えて我慢さえすればうまくいくことに慣れていて、こちらの気持ちを伝えてコミュニケーションをとるという発想がなかったのです。

親の意向や世間体からくる、「離婚してはいけない」という教え?から逃げられないのです。

具体的に仕事を探して自立するとか、資格やスキルを身につけるとかいう行動もせずに不安が募るばかりでした。

そうは言いながらも、心を押さえつけている理不尽さは感じていました。

 

 本当に最近になって分かったのですが、大人の自分が本気になって幸せになろうとしていたら、不本意な状況を続けていくのは嫌だと思えば、夫との関係を改善できないなら離婚しようと思えたはずだし、行動できたはずだったということでした。

上手くいかないことは誰にでもあるはずです。その時に、ただじっとして何もしなければ何一つ良くならない。

逆にハラスメントは従っていたら、エスカレートしていきます。力が強い方が偉くなっていくのです。

その時に、このままでは自分は不幸だと思って、変えようとする行動ができるかどうかは、自分の中の思考から出てくるものだったのです。外から誰かが代わりにやってくれるものではなかったことをようやく理解しました。

 

「答えは自分の中にあった。」のです。親や友人や子供が何を言ったとしても、一番の判断基準は、自分はどうありたいのか、どうしたら幸せになるのか、が自分を生きることにつながっていくのだとやっとわかりました。

これは、親の顔色を見て育ってきたアダルトチスドレンにとっては、目から鱗というか、コロンブスの卵というか、言葉としては聞いたことがあるけど、実感したことがない感覚だったのです。

長い時間を無為に過ごしてしまいましたが、自分の本当の気持ちを感じられる、感じようとするようになってから、毎日が瑞々しさに満ち溢れ、幸せを実感できるようになりました。